成形精度の実力


写真のような形状のモデル成形品を,異なる複数の熱可塑性材料で成形し,90×90の面がどういう面になっているかを測定し,ソリおよびヒケの発生がどの程度なのか,金型の寸法どおりに成形されているかを検証しました。
面上にある100点の座標の高さ寸法を測定して仮想平面を作成し,その平面からの高さ寸法の乖離を凸方向は赤く,凹方向は青く,カラーチャートで表示しました。完全な平坦面であれば,全面が黄緑色で表示されます。
カラーチャートから判るとおり,寸法精度が必要な場合に用いられることが多い市販樹脂であるPPSおよびPPEのソリ量がおよそ400μmであるのに対し,ジーマ・イナスのソリ量はおよそ1/10の40μm。また,PPEおよびABSでは顕著に見られるヒケが,見た目には分からない程度しか発生せず,ジーマ・イナスは,市販の材料と比較し,きわめて高い寸法精度が得られる熱可塑性材料と言うことができます。


画像-成形精度

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